日本語能力試験の勉強方法を日本人(実習実施機関)目線で「実習生への指導方法」を解説いたします。実習生は入国時点でN5程度の能力があると言われていますが実際は怪しいもので、一から日本語指導しなければなりません。
漠然と「日本語を覚えてください、勉強をしてください」と言ってもする訳がありません。それでも最低N4合格までの、出来ればN3合格までを私たちで導きましょう。
やる気を出させるステップ
1、試験を受ける気にさせる。
2、勉強をする気にさせる。
3、上級試験に行く気にさせる。
日本語能力試験を合格するには上記の「やる気ステップ」を順番に進んで行くことがベストです。
1、試験を受ける気にさせる。
・会社も本気で実習生に勉強をさせること。
・日本語能力試験は実習生の必須では無い。
・入国して最初の試験は必ず受験させる。
・やる気に昇給は必須事項。
やる気ステップ3つの中で試験を受ける気にさせることが1番大事です。
実習生も入国した当初は日本語を覚える情熱を持っています。毎日の仕事をこなして行くうちに段々と情熱が冷めていくのです。日本語能力試験は随時や基礎検定と異なり、実習生の必修科目では無いので、本人と会社の両者が試験を受ける気に成らなければいけません。
勉強しないまま2年目3年目の実習生はどうするか?
3年目の実習生は本人の意思を尊重し2年目は勉強をさせる。
まず、管理組合団体に次の試験を申し込みましょう。実習生が受験できる回数は実習期間中の5〜6回です。(※受験日は1年に2回、7月と12月)入国して半年以内の受験はN5、それ以外はN4からの受験が目安です。
もちろん合格者は昇給すると良いです。
・帰国まで1年未満で本人の学習意欲が無い場合は受験は諦めてください。
・受験させる場合もN5にしましょう。
・帰国前、日本の思い出を悪くしたくないからです。
2、勉強をする気にさせる。
・定期的に会社主催の学習イベントを行う。
・自主学習 頼りは会社の怠慢。
目的も無く勉強をすることは誰でも苦痛です。ソレでも勉強をさせるには定期的に日本語学習を会社で面倒見ることが大事です。自ら試験勉強をしてN3に合格した社員も居ますが稀であり会社の怠慢だと思います。弊社では日記を書かせたり漢字の書取りを取り組んでいます。(現在コロナ禍で中止)その他、定期的に日本語能力試験の模擬試験と漢字の試験を行いましょう。※模擬試験のサイトは沢山あります。
3、上級試験に行く気にさせる。
・実習生はN5に合格してもN4を勉強したいとは思わない。
・やはり・・・やる気に昇給は必須事項。
N5に合格したらN4にステップアップして欲しいと願うのは残念ながら会社だけです。何度も申し上げますが実習生にメリットが無いからです。「ではメリットを与えましょう。」と、なると昇給以外に考えられません。
結局お金です。
会社には実習生の昇給が必要な理由が明確にあります。
その詳細は後日説明しますが、優良な実習実施者の認定を貰うために昇給は必要です。